豊田市松平郷の松平東照宮で、毎年4月に開かれる権現祭(春まつり)の二日目は「本楽祭」です。この祭りは、松平東照宮に祀られている祭神(家康公)が神輿に移り、徳川家の始祖・松平親氏をはじめとする縁者の墓所となっている高月院へ巡行する「神輿渡御」の儀が行われます。神輿行列を成すのは松平家・徳川家の末裔をはじめゆかりの方々で、その時代を思い起こさせる装束で身をつつみ墓参を行う行事です。この春は「(第19代)徳川家広」氏も参列され、先祖(松平親氏)のお墓に参られました。この権現祭は、1619年(元和年間)に第9代松平尚栄(なおよし)が久能山から東照権現を勧請し、この地に祀ったのが始まりで、以来400年を超える一大祭事と云えます。