豊田市寺部町には、かつて徳川家康の時代、寺部城(陣屋)が在って、その城主「渡辺綱守(わたなべもりつな)」の家臣である初代「遊佐実清(ゆささねきよ)」は、城請取御用役として城下に入り、屋敷・門・長屋を拝領したと伝えられています。その後、遊佐家は代々、寺部の普請奉行として仕え時代を支えた家柄です。 現在は、第15代当主・遊佐幸子氏が管理され、「長屋門」は豊田市指定有形文化財として親しまれています。また春と秋には、この「長屋門」を中心に優れた芸術家たちの美術、工芸、民芸などの作品を展示する「特別公開」が催され、江戸の時代を残す雰囲気の中で、現代芸術に触れられる祭典が開かれています。